実は、地鶏よりスーパーで買える鶏(ブロイラー)の方が美味しい?
こんにちは!
お肉ギフトのBeeftです。
本日は、「牛肉」の話ではないのですが、
私たちがもともと食肉の卸売として
鶏肉なんかも扱っていたりするので、
その「鶏」の話をさせて頂きます。
というのも、先日、食用肉の呈味性
(平たく言うと美味しさですね)を
専門に研究されている
某国立大学の教授と
お話しさせて頂く機会があり、
そこで伺った内容が
とても興味深いものでした!
地鶏って聞くと、
「なんだか高級そうだな~」
とか
「味がしっかりしていて
美味しいに違いない」
というイメージがありませんか?
今日の内容は、本当にそうなのか?
というところを考えるお話です。
そもそも、地鶏と
一般的にスーパーで並んでいる
食用鶏肉(ブロイラー)の違いって
何なのかっていう話ですが、
地鶏とは
地方にもとからある品種(在来種)を
品種改良してできた鶏です。
ブロイラーと比べると飼育期間が長く、
価格も高めな傾向にあります。
ブロイラーとは
鶏のブランド名や特定の品種名ではなく、
短期間(約50日)で出荷するために
品種改良された肉用の若鶏全体のことです。
もともとは、
白色コーニッシュという品種(雄)と
白色プリマスロックという種(雌)同士を
交配させたもののことで、
ブロイル(焼き・あぶり)向けに
開発されたものになります。
現在流通している9割以上が、
ブロイラーとも言われています。
これは、もちろん、
その価格にも理由がありますが、
味が美味しくなければ
そもそも流布していないはずです。
そこで、実際に冒頭でお話しした
某教授が明らかにした
面白いデータがあります。
旨味成分は値段の高い地鶏よりも、ブロイラーの方が多く含まれている!!
実験は、地鶏とブロイラー
それぞれに同じ飼料を与えて行われ、
一定期間の飼育後、同じ部位で
そのうま味成分の比較を行いました。
結果、ブロイラーの方が
遊離アミノ酸が多く、
ガツンとした味があるということが
データで明らかになりました。
これだけをお伝えすると、
語弊が生じてしまいますので、
補足させて頂くと、
あくまで、地鶏とブロイラーには
異なる成分が特徴として突出しており、
それぞれに良さがあるということです。
さきほど、ブロイラーには
遊離アミノ酸が多く含まれている
と記載しましたが、
一方で、地鶏には特有の噛み応えと
イノシン酸という成分が多く含有されており、
淡い味わいで、和風にあうお肉と言えます。
もともと、日本は和食文化ですから、
それが重宝されていたと思えば、
つじつまが合います。
とはいえ、どちらを好まれるかは、
結局は各個人の好みですし、
自分が美味しくて好きなものを
食べるのが1番良いと思っています。
今回は、「鶏肉」を例に比較しましたが、
牛肉も同じです。
鶏と比較して、飼育期間が2年と長く、
研究コストも高くなるため、
なかなかデータとして
それを立証しているものは
見当たりませんでしたが、
「ガツンとした味」
「あっさりと淡白な味」
それぞれの好みや
夕飯に合いそうなものを選んで頂くことが
食の楽しみにつながると信じています。